オンライン決済の受け付け方法

従来型の実店舗事業を所有している場合、支払いの受け入れは比較的簡単なプロセスで、現金、小切手、デビットカード、クレジットカードが店頭(POS) で直接提示されます。 しかし、eコマースビジネスオーナーにとって、オンライン決済の受け入れは複雑になるケースがあります。eコマース企業は対面でのやり取りがないため、摩擦のない安全なカードを提示しない(CNP) 取引を確保するために、ハイテク決済プロセスと追加のセキュリティレイヤーを必要とします。 オンライン決済を受け入れるためのシステムはより複雑ですが、eコマースには膨大なビジネスチャンスが秘められています。 The Future of Payments Report 2025によると、世界の電子商取引市場は2020年から2025年の間に驚異的な1.4兆米ドル拡大すると予想されています。

eコマースは世界の店頭POS販売の、2倍以上の割合で成長しています。eコマースが完全に確立された市場でも、欧州は8%成長し、北米は2027年までに全コマースの7%成長と予測されています。 新しいeコマースビジネスオーナー、またはビジネスをオンラインチャネルに拡大しようとしている起業家であれば、今こそ絶好の機会です。

電子商取引の経営者とその顧客が利用できるオンライン決済方法は多様です。デジタルウォレット決済などの新しいオンライン決済方法の一部は人気が著しく高まっていますが、銀行振込などの古いテクノロジーもオンライン決済オプションの重要な要素であり続けています。 支払処理業者を選択する場合は、以下のオンライン支払方法を提供するようにしてください。

クレジットカードおよびデビットカードでのお支払い

デビットカードとクレジットカードは、オンライン取引の最も一般的な支払です。デビットカードは英国で最も人気のある支払い方法で、2022年には全支払いの半分以上を占めています。高速で便利、そして安全なクレジットカード決済を、オンラインで受け入れる方法を理解することが重要です。 オンラインのクレジットカードとデビットカードの使用は減少すると予想されていますが、必ずしも正確な予測ではありません。Apple Pay®やPayPal®など、デジタルウォレットをパススルーするウォレット内の資金源とする異なる形態へと変化します。

デジタルウォレット決済

他の決済方法よりも、急速に拡大しています。クレジットカードやデビットカードを簡単に保管して購入することができ、最速のトランザクション処理速度と強化されたセキュリティ機能を提供します。 デジタルウォレットはヨーロッパの大手電子商取引決済手段であり、2023年の取引価値の30%を占めています。2027年までの年平均成長率17%で成長すると予測されており、eコマース価値の約40%を占めると予測されています。* デジタルウォレット決済の優位性は英国でさらに高まり、デジタルウォレットは2023年にすべての電子商取引の38%を占め、その数は2027年までに50%にまで増加すると予測されています。

銀行振込

Bacs(銀行自動決済システム) 振替とも呼ばれ、顧客の銀行口座からマーチャントの口座に直接資金を振り替えることを伴います。クレジットカードの必要性や通常高い金利を回避するため、低い取引コスト、シンプルさ、および高いセキュリティを理由に多く選択されています。

アプリ決済

Google PayやZelleなどのモバイル決済アプリを使用して、銀行口座やクレジットカードにリンクしスマートフォンやタブレットから直接電子商取引を安全に完了します。 顧客がモバイル決済アプリを設定すると、オンライン決済を行うためにクレジットカード番号、有効期限、その他のデータを手動で入力する必要がなくなり、アプリ決済が非常に迅速かつ便利になります。

仮想通貨の支払い

BitcoinやEthereumなどのデジタル通貨を使用して、Eコマースプラットフォーム上で安全かつ匿名でトランザクションを完了する最新の決済で、急速に人気が高まっています。 Statistaのレポートでは、仮想通貨決済の世界的な価値は今年1.4兆ドルに達すると予想されており、4年前の5,900億ドルの見積もりの約3倍の規模です。 仮想通貨がどのように決済環境になるかは不明ですが、一部の企業は仮想通貨決済を受け入れる際に、新しい顧客を引き付けています。

主要なオンライン決済処理コンポーネント

オンライン決済処理には、次の主要コンポーネントが含まれます。

• 加盟店アカウント
• 支払ゲートウェイ
• 決済代行業者
• 買収銀行

オンライン決済の受け付けを開始するには、決済処理業者を見つけてから、ビジネス用のマーチャントアカウントを開き、最後に決済ゲートウェイをeコマースウェブサイトに統合する必要があります。 オンラインでクレジットカード決済を受け入れる全てのプロセスはシンプルで容易です。

1. 「支払処理者」を検索

クレジットカードによる支払いをオンラインで受け付けるには、信頼できる支払い処理業者を見つける必要があります。オプション評価の際には、現在および長期的なビジネスニーズ、受け入れたい料金、決済処理者が提供するセキュリティプロトコル、決済処理者のソリューションと既存のウェブサイトまたはeコマースプラットフォームの互換性を考慮してください。

2. 「加盟店アカウント」を開設

決済処理業者の選択後は、その処理業者にて加盟店アカウントを開設します。マーチャントアカウントは日々の業務運営で使用するビジネスアカウントとは異なり、クレジットカード決済を受け付け、各取引後に資金がビジネス銀行口座に安全に送金されるようにする特定タイプの銀行口座です。

3. 「決済ゲートウェイ」の統合

加盟店アカウントを開設した後には、決済ゲートウェイをWebサイトまたはEコマースプラットフォームに統合することが最後のステップです。ペイメントゲートウェイは、Webサイトとペイメントプロセッサ間のブリッジとして機能し、顧客のペイメントデータを安全に送信するソフトウェアの一種です。決済ゲートウェイはウェブサイトに接続するか、またはオフサイトアカウントポータルにリンクする場合があります。

一部のペイメントゲートウェイでは、ウェブサイトから直接支払いを受け取ることができるだけでなく、電子メール、テキスト、または電子請求書に埋め込まれた共有可能な支払いリンクを作成できるため、支払いを確実にする手段が拡大します。

企業向けオンライン決済のメリット

現在のオンライン決済ソリューションは、顧客がいつでも、どこでも、どのように選択するか、より多くのオプションやオンライン決済方法を提供するほど成功を得やすくなっています。Worldpayグローバル決済レポートでは「追加の決済方法を提供することで、マーチャントは競合他社とは一線を画すことができる（2024年号）」とされ、新しい顧客セグメントをターゲットにすることも可能に。競争力は、オンライン決済が有する多くの利点の、ひとつに過ぎません。 その他にもいくつかあります。

顧客リーチの拡大

オンラインで支払いを受け取ることで、物理的な場所を超えて顧客にリーチ。グローバル市場への参入を可能にし、幅広いオーディエンスにサービスを提供することができます。

顧客にとっての利便性

オンライン決済は、いつでもどこからでも購入できる利便性を提供します。

販売機会の増加

オンライン決済を受け入れるメリットのひとつは、販売機会の増加です。オンラインショッピングの容易さとスピードで、販売機会を拡大します。

決済プロセスの合理化

オンライン決済システムは、決済プロセスを自動化し、面倒な手動操作を減らします。

セキュリティの強化

オンライン決済プラットフォームは、暗号化、トークン化、不正検知などの高度なセキュリティ機能を提供。機密性の高い財務情報を保護し、不正な取引を防止します。

キャッシュフローの迅速化

資金が銀行口座に直接入金されるため、販売から支払いを受け取るまでの時間が短縮され、企業のキャッシュフローの迅速化に貢献します。

貴重なデータへのアクセス

貴重な取引データを取得し、分析して顧客の行動や嗜好、購買パターンに関する洞察を得ることができます。

セキュリティ上の考慮事項

クレジットカードやデビットカードを不要とするため、取引中のセキュリティは特に重要です。支払処理業者を選択する場合は、以下のセキュリティ対策が講じられていることを必ず確認してください。

安全な取引

顧客がオンラインで支払いを実行すると、個人支払いデータがインターネットを介して送信されます。このデータを安全に転送するために、ペイメントプロセッサがSSL/TLSなどの暗号化された接続を提供していることを確認してください。

不正防止

データ転送のリスク以外にも、オンラインで不正行為が発生する可能性があるため、3D Secure（本人認証）などの高度なツールと検証方法を使用し、不正行為を未然に防ぐ必要があります。

Worldpayによるコンプライアンス支援

オンライン決済を受ける毎に、ペイメントカード業界データセキュリティ基準(PCI DSS) に準拠していることを確認する必要があります。WorldpayのSaferPaymentsが、主要なコンプライアンス義務の達成に役立ちます。